問題解決と目的
1.食品ロス
日本では、まだ食べられるのに捨てられている食品が年間612万トンもあります。それらを昆虫たちが新たな上質なタンパク源に変換してくれます。食用として、畜産・水産養殖の餌として広く利用される事を目指します。
2.温室効果ガス
豚肉を精肉にするまでには1キロ当たりCO2排出量7.8キロ、牛肉はその4倍と言われています。(飼料生産・運搬・加工等を含む)食用昆虫が排出するCO2は極めて少量なので、皆が少しずつ昆虫食がおいしいと知っていただけると大きな変化となると思います。私たちは、生活の中のおいしい選択肢を増やすことに貢献していきます。
3.世界的な人口増加と食料不足。高齢化と過疎化。
2050年には世界人口が100億人に迫ると予想されています。人体に必要なタンパク源の確保は必須です。昆虫生産は基本的に地域を選びません。地域にある未利用資源などからの昆虫生産は可能と考えられます。積み重ねた生産技術の提供をすることで、地域の課題に対応した豊かさの復活を目指します。
生産へのこだわり
「生産者の人間性」
生産者の想いは昆虫や商品にまで影響すると考えております。命を扱う職業である事を自覚し、重んじ、昆虫への敬意は忘れません。生産における日々のストレス軽減・衛生管理など最善の配慮・改善を続けています。安定した、栄養豊富で美味しい昆虫食をお届けいたします。
「環境配慮」
昆虫生産、特にコオロギ生産において動物性タンパク質を豊富に含む「魚粉」は成長を高める有効な飼料です。しかし、海洋水産資源も枯渇している現在、吉備中央町のファームでは魚粉を利用せずに、米ぬかを主原料とした配合飼料を食べて育っています。地域によって特定外来種や害獣・害虫などの駆除後の利用にお悩みの地域もあると思います。生産地域環境に合わせた生産に努めてまいります。
「地域課題への取組」
過疎化・高齢化・空家などの問題・課題がある地域は、共通して自然豊かであり、昆虫生産には大きなメリットであります。昆虫を直接自然に触れさせることはありませんが、その土地の新鮮な水や空気・作物などを与える事が出来ます。また、田舎暮らしはしたいけど、仕事がない。高齢化で肉体労働が難しくなった。空家にしておくのはもったいない。特産物を利用して地域おこしに役立てたいなど、昆虫生産を通して地域が抱える課題に対応し、地域と共に成長する取り組みをしています。